勝手にアラカルトレヴュー

【読書】と【映画】のブログ

小飼弾『新書がベスト 10冊で思考が、100冊で生き方が変わる』by 弟

気になった言葉がたくさんある。「これからの世の中で生き残りたければ、新書を読め。」「本を読むことが強みになるかどうかの境目は、1000冊です。」「信者になるな、読者になろう。」「自分なりの知の体系をつくるために読書をしているのに、他人の価値観…

青年僧は、なぜ金閣を炎上させたか。三島由紀夫『金閣寺』

青年僧は、なぜ金閣を炎上させたか。 1950年7月1日 、「国宝・金閣寺焼失。放火犯人は寺の青年僧」という衝撃のニュースが世間の人々を驚かせた。この事件の陰に潜められた若い学僧の悩みと葛藤を解き明かすべく、多数の作家たちにより文学作品が生まれた。 …

智(ち)に働けば角(かど)が立つ。情に棹(さお)させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。夏目漱石『草枕』

「山路(やまみち)を登りながら、こう考えた。智(ち)に働けば角(かど)が立つ。情に棹(さお)させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。・・・・」 夏目漱石『草枕』の有名な冒頭だ。 小説を読んでいなくても、どこかで、この…

鬼を背負って戦う剣士。<アニメ>『鬼滅の刃』

『鬼滅の刃』(きめつのやいば)は、吾峠呼世晴によるマンガで、2016年より『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載されている。 大正時代の山奥の寒村で生まれ育った、家族思いの優しい少年 ・竈門炭治郎が主人公。亡き父の跡を継ぎ、炭焼きをして家族の暮ら…

入門・裏アメリカ史。ハワード・ジン『学校では教えてくれない本当のアメリカの歴史 下 1901---2006』

アメリカの国際政治学者ハワード・ジンが1980年に発表した『民衆のアメリカ史』を、歴史読み物作家レベッカ・ステフォフが、ヤングアダルト向けに編集したもので、これはその下巻である。上巻では、コロンブスのインディアン殺戮から、19世紀までの格差と差…

人間とコンピュータの共生。落合陽一『超AI時代の生存戦略 シンギュラリティに備える34のリスト』by 弟

計算機技術の発達により社会が変化する。そのとき既存のやり方や考え方はどう変化するのだろうか。そのことについて具体例を出しながら思考したのがこの本だ。議題は、仕事・プレゼンテーション・研究・政治・学習法・食事・ファッション・友達・住居・投資…

齋藤和紀『シンギュラリティ・ビジネス AI時代に勝ち残る企業と人の条件』by 弟

米国のカリフォルニア州にある「シンギュラリティ大学」に興味を持ち本書を読むことにした。著者の経歴を見ると、1974年生まれ。早稲田大学人間科学部卒、同大学院ファイナンス研究科修了。シンギュラリティ大学エグゼクティブプログラム修了。と書いてある…

田中道昭『ソフトバンクで占う2025年の世界 全産業に大再編を巻き起こす「孫正義の大戦略」』

次々と大勝負を仕掛ける孫正義社長とソフトバンクグループを、大学教授でもあり会社役員でもあり、経営コンサルタントでもある著者が、独自の分析法で徹底分析して、近未来予測をする一冊。まず、ソフトバンクとは、そもそもどんな会社なのかだが、パソコン…

《映画》『アポロ13』

人類初の月面着陸。 あの輝かしいアポロ11号の偉業と感動から一年。 人々の宇宙熱も少し覚めはじめていた1970年4月、 3度目の有人月飛行であるアポロ13号が、月に向けてヒューストンを飛び立った。しかし、発射後まもなく、異常事態勃発。 爆発による船体ト…

森沢洋介『スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング』

『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』で、スピーディーに簡単な英文ができるようになった貴方に、 そして、留学経験があったり、仕事や生活で英語を使ったことがあり、英語に自信はあるけど、最近使ってなくてちょっと錆びてるかも・・・と、心配な…

森沢洋介『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』

中学以来、ずーっと英語は習ってるし、受験で文法や読解は結構やったはずなのに、 いざ、アメリカ人に話しかけようと思ったら、簡単な会話すらうまく出てこない!! 貴方はこんな経験ありませんか!?そんな貴方に絶対オススメなのがこの本です。 とにかく、…

ハワード・ジン『学校では教えてくれない本当のアメリカの歴史 上 1492---1901』

ボストン大学で政治学教授を務めたアメリ カの歴史学者ハワード・ジン著の 「民衆のアメリカ史」を、レベッカ・ステフォアが、青少年のために編集し直したのが、この本、「学校では教えてくれない本当のアメリカの歴史」である。世界一自由で民主的なアメリ…

多和田葉子『献灯使』

ドイツ在住だった著者が、 3.11後の日本を目の当たりにして書き上げた、デストピア文学。 そこには、大災厄後の ボロボロとなった世紀末の日本が、独特の世界観で描かれている。外来語も自動車もインターネットも無くなった鎖国状態の日本。 死を奪われた老…

三浦瑠璃『孤独の意味も、女であることの味わいも』

旺盛な執筆、言論活動を続けながら、「朝まで生テレビ!」、「ワイドナショー」などテレビでも、国際政治学者として、活躍する著者・三浦瑠璃が、書きおろした自叙伝。 ちょっと心を伝えるのが苦手で、他の子と違っていた読者好きの少女が、試行錯誤しながら…

道尾秀介『満月の泥枕』

道尾秀介の人情ミステリー小説。母親に捨てられた姪の汐子を引き取り、貧乏アパートで、ほぼその日暮らしをしている二美男には、大切な一人娘を、自分のせいで亡くしたという、深く哀しい過去がある。そして、この二人に限らず、このアパートの住人たちは、…

《映画》『ドリーム』

久しぶりに清々しいアメリカ映画に出会えて、感激!!肌の色が違う女性たちが、性別と人種という二重の差別に合いながらも、その差別や偏見をものともせずに、毅然と立ち向かっていく姿が、あまりにも格好いい。舞台は、アメリカとソ連が反目しあい、冷戦と…

《読書》柚月裕子『臨床真理』

2008年第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した、柚月裕子のデビュー作。「救急隊出場。現場は知的障害者入所更生施設公誠学園、傷病者は出血がある模様」駆けつけた救急隊員が目にしたのは、施設の風呂場で横たわる失血状態の15才の少女と、動揺…

《読書》杉村寿重『たった1枚の紙で誰でも意思決定できてしまうブレイン・コネクト』

昨年、この本の著者・杉村寿重さん主宰のマインドマップの講習会に参加する機会を得た。マインドマップとは、学習能力や理解能力を高めるための脳の使い方のこと。1970年代に活躍した英国人作家トニー・ブザン氏が提唱したノート術である。マインドマップは…

《映画》『日日是好日』

『日日是好日』は、エッセイスト・森下典子による自伝エッセイ『日日是好日-「お茶」が教えてくれた15のしあわせ-』を原作とした、2018年10月13日公開の日本の映画作品。 監督・脚本は大森立嗣。主役の典子役を黒木華、典子が通う茶道教室の先生役を樹木希林…

《読書》森下典子『日日是好日』

著者が、25年にわたりお茶の稽古をする中で得た様々な気づきをしたためたエッセイ。軽い気持ちで始めたお茶の稽古は決まりごとばかり。 どうしてそうするのかを疑問に思ってたずねても、先生は「わけなんかどうでもいいから、とにかくこうするの。それがお茶…

前田裕二『人生の勝算』

いま最も注目される起業家の一人・前田裕二によるビジネス、いや人生に成功するためのエッセンス本。幼くして両親をなくしてしまった少年時代。小学生ながらお金を稼ぐために始めたギターでの路上ライブ。オリジナル曲を作ったり、リクエスト曲をカバーした…

坂東眞砂子『死国』

15年ぶりに、幼い頃を過ごした高知の矢狗村を訪れた比奈子。 そこで、幼馴染みの莎代里がとうの昔に亡くなっていたことを知る。 莎代里と比奈子は、もう一人の幼馴染み文也と、幼い頃は死の谷と呼ばれる草原でよく遊んでいたものだった。 文也との再会で恋心…

北川智子『ハーバード白熱日本史教室』

「若き日本人女性の斬新な講義にハーバードが熱狂した!」との宣伝文句で話題の新書『ハーバード白熱日本史教室』(新潮新書)が、歴史関係書籍では異例のベストセラーとなっているらしい。 著者の北川智子が、ハーバード大学で米国人学生らを相手に日本史を…

清涼院流水『コズミック 世紀末探偵神話』

1993年大晦日から元旦を迎えようとする瞬間。平安神宮の雑踏の中で起きた驚愕の首切り殺人からストーリーは始まる。 ざわめきと悲鳴。 転げ落ちる首。首なしの屍体の背には被害者本人の血で残された『密室壱』の文字。 さらに1994年元旦には、走っているタク…

アレックス・オスターワルダー、イヴ・ピニュール『ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書』by 兄

ビジネスモデルとは、どのように価値を創造し、顧客に価値を届けるかを論理的に記述したものだ。本書で紹介されているビジネスモデルキャンバスというフレームワークは、アメリカのシリコンバレーでも使用されているポピュラーなビジネスモデルの視覚化ツー…

スコット・ギャロウェイ『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』by 兄

GAFA(ガーファ)に関する本を読んだ。 ガーファとは、グーグル(G)、アップル(A)、フェイスブック(F)、アマゾン(A)の頭文字をとったテクノロジー四強企業のことである。 これらの企業は、我々にたくさんの利便性、快適性、共感性をもたらすことで、成長してき…

本谷有希子『江利子と絶対』

本谷有希子の短編集。 三編のごく短いストーリーたちの中に、濃い本谷ワールドが凝縮されているらしい。確かに軽快で読みやすい文章に、伝えたいことがぎっしりストレートに詰め込まれている感じがする。きっとこのひとの描く舞台は面白いのだろうと連想でき…

梓澤要『荒仏師 運慶』

平安から鎌倉への大きな時代のうねりの中で、稀代の天才と讃えられた仏師・運慶が、如何に生まれ、如何に生きたか。 ひたすらに彫りつづけた、その狂おしいまでの生きざまを描いた歴史小説。 とにかく、冒頭の一ページに殺られてしまう。 わたしは美しいもの…

百田尚樹『ボックス!』

大阪 環状線の車内。 恵美須高校の女性教師・高津耀子が、傍若無人に振る舞う男5人、女1人の若者達の行為を見逃せず、キッと睨みつけたことから、ストーリーは始まる。 逆に彼らに絡まれて、万事休すかと思われた瞬間、そこに二人の少年が現れ、助けてくれ…

京極夏彦『魍魎の匣』

『魍魎の匣』は、京極夏彦の長~い長~い推理、伝奇小説。 『姑獲鳥の夏』(うぶめのなつ)に次ぐ 「 百鬼夜行シリーズ」の第2弾である。第49回日本推理作家協会賞受賞作。 2007年12月22日にこれを原作とする映画が公開され、さらに、2008年10月から12月までテ…