【読書】佐々木敏『佐々木敏の栄養データはこう読む!』『佐々木敏のデータ栄養学のすすめ』by 兄

佐々木敏の栄養データはこう読む!』
佐々木敏のデータ栄養学のすすめ』

の二冊を読んだ。

これらは姉妹書である。
前書は、生活習慣病に焦点を当てていて、後書はより広範囲の各論を取り上げている。

どちらも我々にとって身近な、「食・栄養と健康」について、科学的根拠に基づき、分かりやすく解説している。
また、すべての内容に出展が明記されており、詳細を調べたいときは、すぐに原典をあたることができる。

本書で取り上げられているトピックスを1点紹介したい。

Q. フルーツは、糖尿病の予防と管理には控えるべきなのか?

A. 糖尿病の予防のためには、日本人はもっとフルーツを食べる方がよさそう。

理由は2つ。

理由の1つ目は、糖尿病にかかった人がフルーツをたくさん食べても、食べなくても、ヘモグロビンA1cという糖尿病の指標があまり変化しなかったこと。

理由の2つ目は、健康な人のフルーツ摂取量を調べて、その後の糖尿病の発症を観察した研究をまとめた報告(メタ・アナリシス)で、糖尿病リスクを一番低くするのは、1日あたりフルーツ摂取量が250gであったこと。日本人の平均フルーツ摂取量は、1日あたりおよそ110gなので、フルーツのとる量が足りていないことが分かる。

さらに、面白いのは、フルーツのとり方にも触れている点である。
フルーツをとるとき、ジュースではなくて、「食べる」ことに意味があるというのだ。

フルーツジュースの摂取量が糖尿病の発症に及ぼす影響について、複数の研究が報告されているが、糖尿病の予防効果はみられなかった。

フルーツジュースに糖尿病予防の効果がないのはなぜか。
予測される理由は2点。
1つは、糖尿病の予防になる栄養素や機能性成分が、ジュース加工により、減ってしまっているから。

もう1つ重要な理由としては、ジュースを飲むという行為が「速食い」に相当するから。
速食いの人は、遅食いの人に比べて、およそ2倍も糖尿病にかかりやすいとう研究報告がある。

以上、フルーツと糖尿病を題材にした内容を紹介した。

複数の根拠にまたがった、厚みのある内容と、私は感じた。

人の健康は、①食・栄養、②運動、③休養の3要素で成り立っている。

人生100年時代を生きる我々にとって、食・栄養は、健康を保つために、皆が知っておくべき重要テーマではないだろうか。


佐々木敏の栄養データはこう読む!

佐々木敏の栄養データはこう読む!

佐々木敏のデータ栄養学のすすめ

佐々木敏のデータ栄養学のすすめ