山崎力・小出大介編著『臨床研究いろはにほ』by 兄

 食品がヒトに効くかを調べたいと思ったとき、医薬品と同様、ヒトを対象にした臨床研究をする必要がある。

 ヒト試験のプランニングにはコツがあり、PECO のフレームに当てはめるとすっきりする。

 Patient どんな患者さんに
 Exposure 何をすると
 Comparison 何と比べて
 Outcome どうなるか

 アウトカムはエンドポイント(評価項目)とも言われる。エンドポイントに設定した事象が観察されると試験終了となるよう計画されているため、この名称になっている。

 例えば、ある食品が動脈硬化に効くかを確かめたいとき、素直に設定すると、エンドポイントは動脈硬化になりそうだ。これは真のエンドポイントと言われる。

 しかし、これをエンドポイントとして臨床試験を行うと、莫大な時間と労力がかかってしまい、実験的に証明するハードルは高い。

 そこで考案されたのが、代用エンドポイントである。動脈硬化予防の場合、血中酸化LDLコレステロールの低下が代用エンドポイントだ。

 実際、動脈硬化の主要な原因として、血中のLDLコレステロールの酸化が考えられている。


 このように代用エンドポイントは、真のエンドポイントと強い正の関連がなければならない。

 世の中の論文を検索しても、代用エンドポイントを設定した臨床研究がほとんどだ。

 ニュースの記事でも、動脈硬化予防の可能性といった具合の歯切れの悪い書き方をよく目にする。可能性までしか言及できないのは、真のエンドポイントをみていないのが理由の一つであろう。


全体像がひと晩でわかる! 臨床研究いろはにほ (ライフサイエンス選書)

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