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科学のカラヴァッジョ派ブログ

ブログのコンセプトは「文学少女が物理学の本を読んだら」です。科学の恋愛至上主義。外見重視。

コンツェヴィッチの「自在さと危うさ」

 数学者についてのエッセイ集 ( 『現代幾何学の流れ』) に載っている深谷賢治さんのコンツェヴィッチについての文章が面白かった。


「コンツェヴィッチは計算を説明するときにいつも絵を描く。その式変形には、絵で説明できる理由があり、式を直接いじっているわけではない気がする。」

「コンツェヴィッチの数学には、『自在さと危うさ』がある。」

「コンツェヴィッチの道具箱には数学の諸方面から集めた多くのものが詰まっていて、それを突然意外なところで持ち出してくる。元来の場所からかけ離れた場所で持ち出されると、数学の道具といえども、隙がなく厳密に使えるようには整備されていない。それでも、その意味の要点を抜群のセンスで的確に把握していれば、ここでこれをこう使えばいいはずだといいっぱなしておいても、そう大きくは間違わない。これがコンツェヴィッチの『自在さと危うさ』の秘密の一端であろう。」

「コンツェヴィッチの自在なスタイルが、数学研究のあり方の1つとして今後定着するのか、それとも限られた天才の特異な現象となるのか、未だ定かでない。」

現代幾何学の流れ

現代幾何学の流れ