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科学のカラヴァッジョ派ブログ

ブログのコンセプトは「文学少女が物理学の本を読んだら」です。科学の恋愛至上主義。外見重視。

ボクは坊さん。

ボクはお寺で育った。高校生のとき「和尚」というあだ名がついた。複雑な気持ちがした。
進路を悩んでいたときに「高野山大学」から学校の資料が送られてきた。ページを開くと

世界で唯一の密教学科

と書かれていた。子供の頃持っていたお坊さんへのあこがれを思い出した。入学することにした。
高野山の理髪店で頭を剃った。高野山は静かな街だった。焼き肉を食べただけでガッツポーズした。情熱的に密教を語る僧侶に出会った。ロックを語るミュージシャンのようだった。ボクは密教に惹かれた。百日間の修業もした。卒業論文は「密教と現代生活」にした。一生涯、僧侶として考えるテーマだと思った。高野山は寒かったけど、一生懸命論文を書いた。完成した論文を大好きな僧侶に誉めてもらえた。
それから、本屋さんに就職した。僧侶になるために社会を見ておいたほうがいいと思った。ハードな日々だったけど「本屋さん」という空間が大好きだった。
働き始めてから一年が経ったとき祖父が倒れた。末期ガンだった。入院することになった。ボクのお寺での仕事は祖父のいない中であわただしくスタートした。ボクは書店を辞めた。伸びていた頭を剃った。剃髪した姿で祖父に会いに行った。祖父は無言のまま頭に手を伸ばした。「お別れ」の儀式のような気がした。ボクが帰宅した後、祖父がなくなった。ボクは坊さんになった。

「ボクは坊さん。」には葬式仏教の魅力がつまっている、読んでる最中何度も涙ぐんだ。
ダイハンニャ、ハラミタキョウ!

ボクは坊さん。

ボクは坊さん。